パースは英語の"perspective"の略称で、日本語では遠近法や透視図法と呼ばれる空間表現技法のことを指します。
インテリアパースは、パースの種類の1つで文字通り室内空間を透視図の技法を用いて表現したものです。
表現方法は主に、CGによるパースや手描きによるパースがあります。
外観、内観パースとわずCGによる表現は、その表現方法にもよりますが、写実的でありパースを見る者に対して
現実的なイメージを提供することができます。一方手書きによるインテリアパースは、作者の引く描線1本々に気持ちが
込められているので、見る者に温もりや作画を手がけた者の気持ちを伝えることができます。
最近書道の師範の方に私の名前の手本を書いて頂く機会がありました。
書の世界では、流派の違いこそあれ、一つの線には、仰かく・平かく・覆かくなる形態があり、漢字一文字の中で一画一画の間のバランス、また相互間に接線があるといった、共通の理論や美意識があることを教えていただきました。その理屈を理解し、自分の名前を一画一画心を込めて書く体験から、文字を書くことの奥深さと魅力を実感することができました。線と空間の調和を模索しながら、自分の名前を書くことが以前よりも好きになりました。
著名な料理家で西園寺望公爵のお抱え料理人でもあった西音松さんが、同じく料理家でそのご子息である健一郎氏にたびたび掛けられた言葉があります。「一生勉強」
改めて、一筆一画を尊ぶ姿勢で描線を引いていきたいと思う次第です。